仕事中にくも膜下出血で倒れ、障害厚生年金1級が認定になった事例
相談に来られた状況
ご本人の奥様から、ホームページをご覧いただいたということでご相談をいただきました。
杉山社労士の見解
当初からの経緯をお伺いしましたが、現状寝たきり状態で重度の意識障害
があり、仕事への復帰は厳しいと判断いたしましたので、急いで申請をお手伝いする必要があると判断いたしました。
受任してから申請までにやったこと
ヒアリング
奥様と2度にわたりヒアリングをさせていただき、詳細を聞き取らせていただきました。
診断書の作成
当初に救急でかかった病院と現在入院している療養病院とどちらで診断書を書いてもらうか迷いました。奥様のお力をお借りしてそれぞれの病院の症状固定日を確認していただいたところ、当初の病院の方がわずかながら固定日の判断が早かったため、そちらで作成をお願いすることにしました。出来上がった診断書を拝見しましたが、四肢機能消失、重度の意識障害、動作活動は全て不能という言葉がとても重く感じました。
申立書の作成
申立書の作成については、詳細にヒアリングで伺った内容に沿って作成しました。
結果
請求書を提出して1か月半くらいで障害厚生年金1級が認定になり、年間約220万円の年金が受け取れるようになりました。
留意点
くも膜下出血とは、脳を覆う3層の膜の隙間である“くも膜下腔”に出血が生じる病気です。脳は外側から硬膜・くも膜・軟膜と呼ばれる三つの膜で重なるように包まれており、くも膜下腔はくも膜と軟膜の隙間を指します。
発症原因は多々ありますが、多くはくも膜下腔を走行する動脈の分岐部に“動脈瘤”が形成され、それが破裂することによって発症します。40歳以降から発症者が増え始めるといわれています。また、動脈瘤以外にも頭部外傷や先天的な血管の形態異常などが原因で引き起こされることも少なくありません。
発症すると、意識のある場合は突然バットで殴られたような激烈な頭痛や吐き気・嘔吐を生じることが特徴です。また、出血量が多い場合は脳が圧迫されることで意識を失うことも多く、突然死の原因となり得ます。さらに、手術などの治療によって救命できた場合でも後遺症が残るリスクが高く、非常に恐ろしい病気のひとつとされています。