クローン病で障害基礎年金2級が認定されたケース
相談に来られた状況
以前にメンタルで障害厚生年金2級を受給中の弟さんからご相談を受けました。
クローン病は主に若い人に好発する病気で、口から肛門まで、全消化管に炎症性の潰瘍などの病変ができます。 現在のところ原因不明のため根治療法はまだ確立されていませんので、慢性に寛解と再燃を繰り返し、継続的な治療を必要とする病気です。
杉山社労士の見解
ご本人、お母様、弟さんから症状についての聞き取りをさせてもらいましたが、体重減少や脱水症状、頻脈、息切れ、倦怠感、頭痛のうえに食事はおかゆか栄養剤のようなもので、時に絶食することもあるという状態でありましたので、申請は可能と判断しました。
受任してから申請までにやったこと
ヒアリング
詳細をお聞きしたい旨をお話ししたところ、体調が不安定なご様子でしたので、私がご自宅の近くまでお伺いし、ご本人、お母様、弟さんの3人で面談をいたしました。
診断書の作成
難病で専門病院が少ないために、ご本人も月に1回程度神奈川の病院に通院しておられました。本格的な治療をしている今の病院に診断書の作成をお願いしていただきました。
申立書の作成
ご本人が症状の経過をまとめてくださいましたので、それを参考にしてスムーズに申立書の作成を行うことができましたし、治療の経過をつぶさに記載することができました。
結果
請求書を提出して2か月半くらいで障害基礎年金2級が認定になり、年額約78万円の年金受け取ることが出来ました。
留意点
当事務所では、難病の申請依頼が増えています。難病は正直、申請の専門家としても、慎重な精査対応が必要です。
皆さんに勘違いしないでいただきたいのは、障害年金は病名がついたから申請できるというものでは必ずしもありません。どんな病気、ケガであれ、それがもとでどれだけ仕事に就くことや日常生活を送ることに不自由が強く出ているかが申請できるかできないかのポイントになります。